
主型を加工するMC(マシニングセンタ/工作機械)はとても巨大


丈兵衛さん!そもそも「主型(おもがた)」っていう部品はなんですか?


また金型構造によって、固定側と可動側の二つがあるんだよ。


へぇー。主型には他の部品も取り付くんですか?


他には、押出板や押出しピン、ガイドピン、ガイドブッシュ、ダイベース、リターンピンなんかも付くかな。これらの部品を総称してモールドベースとも言うね。


主型はサイズが大きいから加工するためのマシニングも大きいんですか?


そうだよ。一般的には、横形マシニングセンタや門型マシニングセンタで加工するんだ。この設備は一般的に高価だから、内製化せずに、その加工を専門的に行っているメーカーへ外注製作することもよくあるね。


主型も高い寸法精度が必要なんですか?


必要だよ。主型の精度が悪いと固定型と可動型を合わせた時に隙間などができたりして、そこに鋳造時のアルミが入り込むとバリなどが発生してしまうんだ。
金型品質における重要な要素であるね。
今回のまとめ
ダイカスト金型における主型の材質としては、以下のようなものがある
- 1.S50C
- 高炭素鋼で、炭素含有量の代表値が0.50%のものをいいます。
主に小型サイズの金型で、かつ金型全体の形状がシンプルな形(単純な立方体)に使用されることが多い。 - 2.FCD500(鋳物品)
- 球状黒鉛鋳鉄品といい、別名「ダクタイル鋳鉄」ともいいます。
主に大型サイズの金型で、かつ金型全体の形状が複雑な形状(スライドなどがたくさん付いている形状)に使用されることが多い。